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オリンピック山 (後編)

どのくらい時間がたっただろう?ほんの十数分であろうが裕樹にはとても長く感じた。
「おい、ひろ!・・ひろ!」
土管の外から声をかけたのは、ほかでもない慎二だった。クラスの男子たちが慎二の後ろからのぞいている。
「ひろ、ごめんな・・、ごめんな」
「・・・・・」
「ほんとにごめん。俺調子にのりすぎだった。な、もういじめないから出て来いよ!」
「いやだ!もう缶蹴りなんかやるもんか・・。どうせまたいじめられるんだ!」
さすがの慎二も困った様子で、声もかけずに土管の中の裕樹を覗いている。
 しばらくして裕樹もみんなを困らせている罪悪感と不安感を感じ土管から出てきた。
「ひろ、ほんとにごめんな。俺たちが悪かった。みんなも悪いと思ってるよ・・・」
「・・・・」
しゃくりあげるばかりで裕樹は声が出ない。慎二はやさしく裕樹の肩に手をおいている。
秋の午後の日差しが、裕樹と慎二、そして4組の男子たちをやわらかく包んでいた・・・
 翌日、業間休みになると4組の男子たちは懲りもせず「オリンピック山」へ出かけるのだった。
「ひろ!一緒にいこうぜ!」
慎二に誘われ裕樹も出ていく。昨日はこの世から無くなればいいとさえ思った缶蹴りなのに・・・

「オリンピック山」はSonnyが通った小学校に実際に存在していた山です。いまは取り壊されてありません。Sonnyが子供のころもいじめっ子、いじめられっ子いましたが、根っこではおんなじ仲間、友達という信頼感があった気がします。いまの子どもたちもそうであって欲しいと願います・・・

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